化学合成や、植物、土壌中の菌、海洋生物などから発見された物質の中から、試験管の中での実験や動物実験により、病気に効果があり、人に使用しても安全と予測されるものが「くすりの候補」として選ばれます。この「くすりの候補」の開発の最終段階では、健康な人や患者さんの協力によって、人での効果と安全性を調べることが必要です。
こうして得られた成績を国が審査して、病気の治療に必要で、かつ安全に使っていけると承認されたものが「くすり」となります。
人における試験を一般に「臨床試験」といいますが、「くすりの候補」を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験は、特に「治験」と呼ばれています。 (厚生労働省ホームページ|「治験」とは)
治験は、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準」(Good Clinical Practice:GCP)という国の規制に基づいて行われます。治験はその計画・内容について倫理的・科学的な観点から治験審査委員会という委員会で審査され、承認後、病院長の了承を得てから始められます。